刀鍛冶の日々

見学の日

 山本君の刀身、中心仕立て、宗近君の短刀、素延べ、火造りを椅子に腰掛けて見学。仕事の一区切り毎にチェックして、悪い所を指摘して修正の繰り返しの一日を過ごす。刀工の許可を取っても、刀工で生活が成り立たないので、サラリーマンをしながらの日曜鍛冶を全員が続けている。
 そんな中でも専業の刀工を目指し、菊池君が鍛錬所を建設中。岡山県内でも金沢君が建設場所をやっと決める。少しでも専業の刀工に近づきつつある。伝習所を出た誰かが独立して、又弟子を育てないと日本の伝統文化は滅びる。40年近く弟子を育てたが、鍛冶場を建て専業の刀工で生活出来ると思われる者は2~3名が限度ではないかと思われる。
 独立して刀の注文が無ければ、私の様に砂鉄から玉鋼を造り、日本刀包丁を造れば実用品なので売れる。刀の注文が有る迄は、実験を兼ねた包丁造りで何とか凌いで刀工を続けて欲しい。
 私も目の痛みも、首からの右手の痺れも和らいたので、後に続く弟子をもう少し育てたいと思っている。

建築場決まる

 県内の弟子、金沢君の鍛冶場建設土地がやっと決まる。家を建てるには建築法があり、指定地以外でないと鍛錬所建築が出来なく、場所探しに2年程を要した。
 土地は沢山有るが、住宅地に指定された場所は駄目であり、工業地帯でないと直に建設は出来なく、小さな面積では販売されず、山の中でも自由に建設は出来なく、苦労をした土地探しであった。
 刀工許可を取っても、鍛冶場を建て独立しなければ、専業の刀工を続ける事が出来ない。土地も180坪有り、申し分なし。
 菊池君に続き、来春頃鍛冶場は出来る予定で、伝習所には明るいニュースである。
 今日は刀の焼入れも終わり、来週からは予備の刀造りに入る。暑いので熱中症にならない程度の作業を続ける。

見学会

 朝から見学会用の炭切、炉の塗り直し、稲藁焼き、鍛錬所の水洗い等をして準備。
 午後は東京、大阪方面より5名の来客。何時も通り製鉄、刀の製作工程の説明。余りにも暑いので、仮付けだけを平田君の手打ち。その後はベルトハンマー使用。それでも汗は流れ落ちる。今年の夏は例年以上に暑い。
 暑くても海外からの見学予約は目白押し。暑い日本で鋼の火花が飛び散るのを見学するのも、楽しい思い出になると思う。

登録日

 研ぎ上がった刀を登録会場へ。
 砂鉄の分析や混合比の異なる鋼を包丁で試作しているが、良い意味でも悪い意味でも、研ぎ上がると出来が大きく違う事が有る。自家製鋼の難しい所である。

仕上げ 反り付け

 今朝も5時30分には仕事始め。昨日の荒打ちを小さな手鎚で、丁寧に刀の姿にする。
 平田君の見学で少し気になるが、ポイントは話しながら進め、直刀の形にして棟の線と刃の線を真直ぐにしてから、焼入れ前の姿に反り付け。3分の反りにして焼入れると6分の姿になる。 形の出来た刀を全体的に焼いて、内面応力を抜く。昼迄時間も有るので、包丁の火造りをして終了。
午後は仙台に御礼の手紙を書くが、今だ親指が痺れているので思う様に書けず、乱筆で申し訳なし。

«  | HOME |  »

FC2Ad

プロフィール

上田

Author:上田
FC2ブログへようこそ!

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

訪問者