刀鍛冶の日々

膨れ

 刀の鍛錬は上げ鍛えに入る。谷口君が鏨を用意して、膨れの削り取りに備える。
 下鍛え時の膨れは鏨で切り、強い火で大沸かしをかけて空気を抜くが、上げ鍛えになると膨れも小さくなるので、谷口君が万力で挟んだ鋼を1ミリ程削り取る。
 たたら製鉄時還元され、粒状化して落ちた砂鉄が球状になり、それに羽口から空気が吹き込まれ脱炭して鋼になるが、その時の酸素が鋼の中に入っている様である。
 最近は球状化が大きく、時には直径3ミリにも達する事があるが、大きい時は空気があまり入らないので膨れも出ない。これは砂鉄の種類にもよると思われる。日刀保玉鋼は高温で造られているので、膨れの出は非常に少なく、その点は楽である。
 少し前、江戸時代の玉鋼を見たが、日刀保玉鋼よりもよく詰んだ高炭素鋼であり、今の玉鋼とは比べ物にならない位高品質であった。しかし送風装置もレベルの低い平安期から鎌倉期は、江戸時代とは製鉄方法も鋼も違うと思われる。
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