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刀鍛冶の日々

弟子について

31年間で刀工資格を得た弟子7名、それに2名が刀工試験を合格して、今年の夏には刀工資格を得る予定。しかしながら刀工を専業とする弟子は秋山君のみ、昨年夏に刀工資格を得たが、今だ刀の注文もなく。
毎日刀造りの練習に明け暮れ刀工としては収入もないのに、毎日鍛冶場に出る。夜はアルバイトをしている。刀の注文がなくても毎日々刀造りの勉強をしている事が注文へとつながる。

地金の研究に御客さんから包丁の注文を時折いただき包丁を造って地金、刃文の研究をしている。昨年刀工試験に合格した平田君も私の刀や包丁造りを手伝いながら、夜はアルバイトに出かける。
弟子の期間は炭、鋼は支給されるが、正式に刀工資格を得ると全て弟子持ちになり、支給打ち切り自分の事は自分でする事になる。大変な刀工生活になる。その大変な生活に打ち勝った者のみが専業の刀工となる。生活優先を考えた弟子は日曜刀工で終わる。

そこには日本精神、国体信仰と、刀剣維新への強い意志力が必要とされる。注文主は刀の出来と共に刀に対する情熱を買ってくれるものである。
長い日本の歴史と刀剣の本質が判らないから、赤貧洗うが如しの刀鍛冶を専業と出来ないのである。秋山君に続き、平田君、鳴海君等々それに最後の弟子である谷口君も昼は刀の修行、夜は生活の糧を得る為にアルバイト生活を送っている。親方も今だ修行中の弟子6名の炭代を得る為に刀を造りながら包丁も造らなければならない、貧乏刀工である。

我が一門若手は大変な生活と日夜闘っている。しかしながらいつも頭に浮かぶ事は吉田松陰先生の
「松下、陋村なりと雖も誓って神国の幹となさん」である。

これから刀工試験を受けて刀工になろうとする若い弟子も、一度しかない人生を専業の刀鍛冶として生きてもらいたいと、老いた親方の願いである。
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コメント

大変感動いたしました。

私も大変貧乏しておりますが、いつか必ず先生やお弟子さんのお刀を買いたいと思います。

岡山県高梁市 横田剣太郎

私も土佐は、四万十町の出身ですが、この町の本堂という地区に黒鳥という野鍛冶がいらっしゃいます。長年親から子へと一子相伝の技術を繋いでいらっしゃるようで、努力の片鱗を伺うことができます。

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