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刀鍛冶の日々

一年を振り返りて

 平成30年も終る。
 刀の注文も多く、包丁の注文も最大の400本を受け完売とやり切った。弟子の平田君の手助けによる所多し。
 秋からは毎月多量の刀注文が殺到している。平田君も春には東京へ帰り、鍛冶場建設にかかるので私一人になり、暫くは包丁も出来ない。
 刀の注文も2~3年先迄の予約で埋まっているが、弟子も無く私一人で大丈夫だろうかとおもっている。
 弟子の死によって心が折れ切っていたが、少し心も落ち着き始める。眠れず、食事も摂れず悪化していた糖尿病も僅かながら快方に向かい始め、心身共に平常に向かっているので弟子の死も認める事が出来、遺影を祭り、供物を捧げ、灯りと線香をともし、朝夕に声をかけている。
 多くの友達に心配をかけたが、弟子の死を乗り越え、来年は体調も良くし刀を造り続けたい。
 一年間プログを見て頂き有難う御座いました。
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納税準備

 1月15日に商工会に1年間の収支決算書を出して、納税の為、税理士さんとの相談に備えるのに、今日から月毎、名目毎に領収書の仕分けと、電卓を使って支払いの計算。弟子には「ネットを利用すれば簡単にできます」と言われるが、私にはネットが出来ない、家内も私の手書きのプログをネットに打ち込む事が出来るだけ。
 10日程前から大きな仕分けを毎夜続けていたので、1週間位、朝から頑張れば仕上がる予定。元旦の初詣を除いて、毎日が納税準備に追われる。
 今年は大変悲しい事が有り、皆様には年賀状を差し上げず、事情が有り喪中葉書も差し上げず失礼致しております。
 平田君も包丁を研ぎ上げれば、春よりの鍛冶場建設の予定があり東京へ帰る事になる。愈々伝習所に専業の刀工は私一人となる。
 来年は無理をせずに、体を労り長く刀造りを続けたいものである。

仕事納め

 素延べをしていた包丁3本を火造る。週2回の出張整体も今日で終る。
 午後は包丁の表面の黒い酸化鉄を削り落として土置き、焼入れ。3本共に成功。
 鍛冶場2ヶ所の神棚を清め、金床、火床、神棚に鏡餅を御供えする。悲しい出来事も有ったが、無事1年間を過ごせた事を感謝して拝礼。
 「私の子供の事も忘れないで下さい」と言って、駅舎で別れた老いた母の事も強烈に思い出し、刀工に成れなかった弟子の顔が浮かぶ一日であった。御霊安かれと祈る。

鍛錬二組

 朝から刀の皮鉄を鍛える。
 来年のテレビ出演の打ち合わせを1時間。平田君も岡山で最後の出演となる。
 昼にふる里納税の注文票が来たので、午後は包丁の鍛錬を始め、夕方迄に素延べ。夕方には初雪。
 平田君が頑張って体験会で焼入れをした包丁を研いでくれるので助かる。まだ注文され研いでいない包丁も沢山有る。独立準備もあるが、許す限り包丁を研いで欲しい。
 私も刀工として独立以来、刀の多量注文を受け多忙である。

三弟子の事

 昨夜菊池君に電話を入れるとたたら製鉄が上手く行かなくて、鋼の炭素量が低く焼入れ感度が悪いとの事で、今朝は皮鉄鍛錬の予定を変更して菊池君用に炭素の高い鋼9.5キロを造る。
 一人でたたら製鉄をしながら考えると、この40年間に入門した弟子が、刀工の夢叶わず3名が亡くなっている。鍛冶場に燈明と線香を一日焚いて3名の弟子の生前を思う。
         弟子に捧げる歌八首
   ①死の床に   臥せりて君は    刀工の
        夢を語りて   息を引き取る

   ②連絡の   無きを案じて    窓割れば
        横たわる君    問いに答えず

   ③刀工に   成れず逝く   三人の
        魂やすかれ    灯りをともす

   ④老いの身は   短くありと   思えども
        君等の事は    永く忘れぬ

   ⑤真夜中に   目覚めて思う   君の事
        一人去り行く      心思いて

   ⑥君逝きて   寒きこの朝    砂鉄撒く
       君の服着て   一人寂しく

   ⑦たたら火は   炎を上げて   燃え盛り
       一人寂しく    鋼造りぬ

   ⑧嘆いても   帰らぬ事と   知りつつも
       それでも思う   在りし日の君
        

来客

 昨日は午前中鍛錬が終り、午後に藁灰を焼いていると関東の方より注文刀二振りを頂き、夜は自宅にてたたら製鉄の話に花が咲き、プログを書く時間が無かった。
 12月は合計四振りの注文。それに断れない包丁の注文も有り、おまけに体験会で造った包丁40本の研ぎ。御手上げの状態である。
 今日も午前中は鍛錬。午後は炭切に追われる。

配合比率

 扱いにくい砂鉄を1年間程配合比率を変えながらたたら製鉄で鋼を造っていたが、昨日早朝の配合が適していた様で、今日の刀の折り返し鍛錬は鍛接も良く、鋼に粘りも有り火花試験では結構炭素量も高く刀の皮鉄に適している。
 この砂鉄は沢山有るが単独では炭素量が低く心鉄にしか使えなかったが、他の砂鉄と混合を繰り返していたのが偶然合った様である。この配合で行けば刀を1年間造るだけの材料となる。暫くは砂鉄の心配もなくなる。

製鉄

 午前10時来客予定が有るのでそれ迄にたたら製鉄を済ましたいので、早朝3時30分炉に火入れ。9時炉を解体。25キロの砂鉄で8キロの鋼を造る。
 予定時刻より30分程早めに来客有り。一通りの製作順序を説明して私の刀を見て頂く。
 早朝仕事で大変疲れたので、昼食を済まして今年最後のたたら製鉄を終る。

準備

 温泉から帰った午後は明日のたたら製鉄に使う炭を8俵切り、炉に火を入れ予熱をかけるが昨夜の大雨のせいか炉から出る水蒸気の量が多い。炭小屋は満杯なので、駐車場の半分に炭150俵にビニールシートを掛けた状態なのでどうしても湿気を帯びる。
 岩手県産の炭屋さんは20~30俵と炭小屋に入るだけの少量買いも出来るが、県内産はトラック一台分を買わなければならず不便である。
 明日は今年最後の鋼造りになる。

研ぎ

 朝から包丁の研ぎは寒いので、昨日水べしをしていた銑気を帯びた鋼を3回の降し金にして、6.7キロの粘りのある鋼に変える。残り火で湯を沸かし手を温めながら、手研ぎ前の荒研ぎをベルトサンダーで済ます。
 日中は平田君が体験会で焼入れをした包丁を研いでいるので、夜残業をしてでも仕上げねばならないと思っている。

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