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刀鍛冶の日々

働き方

 連休明けの弟子と共に2本の包丁を火造り、焼入れ。鎚跡も殆ど残らず火造りも上手になる。
 今は暑くて短時間の作業で終っているが、1ヶ月もすれば幾分涼しくなるのでそれ迄はのんびりさせている。明日は友人と会うのに出掛ける。昔と違って仕事に縛り付けるだけでは続かない事は、辞めて行った弟子で経験をしている。
 しかし残って独立した弟子もいる。これからは刀造りで生活出来る弟子は少なくなるので、日本刀包丁造りと販路の開拓も考えて置いてやらねば、弟子も刀工として生きられない。
 刀造りと包丁造りのバランスを考えた方法も必要。今迄の生き方に拘らず新しい働き方もじっくり考えたい。
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早朝一人で

 まだ夜も明けぬ内から炭切。モーターの冷却氷3本取付。オイル差し、藁焼き完了。
 朝のしじまを破り、真赤に焼けた鋼をタンタンとスプリングハンマーで折り返し鍛錬を7回もし終る頃には朝8時。
 これ以上続けると熱中症になるので、鍛錬は中止して片付け。今日は3本の包丁を鍛える。この包丁の素延べを弟子が火造り、焼入れ、姿直しを行い、私がベルトサンダーで荒研ぎ。
 7月は体調が悪かったので、包丁製作は予定より遅れたが、体調も元に戻ったので火花を大きく散らし、強い温度で膨れと不純物を抜く沸かしを続ける。
 最近の包丁には北國産の砂鉄でマンガン、バナジウムが0.03%と適当に配合しているので、包丁の斬味に差は無くなっている。この砂鉄で造った刀は今、研ぎに出ているが近い内には研ぎ上がると思うが、日本刀に関する職人は老年化し、人数も少ないので外装迄の仕上がりには、時間が以前よりもかかる。若い人の跡継ぎがいない。
 職人は儲かる仕事でないので、弟子に給料を払えないのが大きな原因である。

台風12号

 朝6時30分、激しい大雨となる。丁度台風12号は岡山県に入った様子。
 鍛冶場に行くと山本君も来ている。2人で雨降る涼しい午前中に包丁鍛錬。雨は止み日差しも返るが、外気は低いので午後も包丁2本を鍛えて終る。
 心配された台風も事無きを得、一安心。手の空いている平田君が、今日も私の包丁を研いで仕上げてくれるので、作業は捗る。
 後35本打てば注文も終るが、明日から夏が戻るので、午前中の作業に戻る。

積み沸かし

 2日間で4本の包丁を焼入れ。平田君が研ぎをしてくれるので助かる。山本君も朝から鍛錬。
 暑いので弟子は鍛冶場の外からの見学にして、鋼の切断の折に散った小片の鋼を梃台に盛り上げて積み沸かす。多数の小片は上下の鍛接面が多く、降し金に比べて膨れは出易いが手早く纏まる。
 4回の折り返しで膨れが8個出るが、強い火力をかけて何とか乗り切る。岩手県産の炭は火力が強いので、打つと火花が飛び散り酸化鉄と鋼の中の空気が逃げる。
 狭い鍛冶場内ではとても見学が出来ない。余りにも暑いので10時には終了して続きは明日の予定。

焼入れ

 今日も残り2本の包丁を火造り、土置きを弟子がする。
 弟子には鋼の炭素量の微妙な違いが難しいので、私が1本目を焼入れ。2本目は弟子が焼入れ。
 2本共に申し分ないが炭素量と焼入れ温度、水温の3点が上手く合わなければ、斬味が違って来る。それに研ぎ方も加わってくる
 弟子は今、親方のする事を学んでいるが、今は刀工試験を受ける弟子も居なく、2人だけなので修行時間は十分に有るので、暑い夏は午前中だけで、ゆっくりとして秋に備えたい。

硬い地金

 2日間で4本素延べをして置いた包丁を、弟子が2本火造りして土置き。
 硬い地金なので私が1本焼入れをして、焼入れ温度を探る。2本目は弟子が焼入れ。
 炭素量がたたら製鉄時の砂鉄により違っているので、鍛錬方法と焼入れ温度を変えるのが難しい。刃文は土置き通り高いが、刃切れは無く一安心。ベルトサンダーで荒研ぎをする。かなり硬い鋼なので、刃先が青くなる迄焼き戻しをしなければ、刃に粘りが出ない。この温度迄上げれば、近代製鉄の刃物鋼は焼きが戻り過ぎて切れなくなる。
 包丁の刃文を残して、刃先だけの焼き戻しを覚えるには経験を要す。それと共に刃物の研ぎを覚えなければ、斬味が判らない。
 包丁は毎日使う道具なので反応は直に出る。切れる包丁が造れなければ、斬れる刀も出来ないと思う。

今日も早出

 今朝も目覚め良く、体調も徐々に回復している様である。5時前に起床して鍛冶場へ。
 昨日の地金は炭素量が高く、粘りが不足するので高温で沸かし、脱炭させ何とか包丁の地金に纏めるも、体力を消耗する。
 今朝は地金の火花試験をして、少し炭素量の低い鋼と混合して鍛えると、粘りも出て鍛着良く膨れも出ないので、6回の折り返しで2本の素延べにする。
 猛暑が続き、朝8時には室内温度50度に達し、今日の作業は終る。昨年は朝10時位迄作業出来たが、異常気象で高温続きの今年は朝8時迄が限度である。
 刀造りの作業ではないので、弟子には早出を言えないが、明日からは火造り等の作業で通常に戻る。熱中症の心配が有るので、弟子には当分鍛錬をさせる事は出来ないが、包丁の火造りは750度~800度に鋼を焼いて、手鎚で叩く作業なので午前中位は出来る。
 暑い夏の間は包丁の火造りで練習をさせて、秋になれば脇差の火造り練習へ進みたい。
 昨日はメーカーより海外、東京への出品の話が有ったが、この2,3年に弟子はいなくなり事実上は私と新弟子の2人となり、とてもこれ以上包丁の販路を広げても注文に応じきれない。何よりも本職の刀造りが出来なくなるので包丁製作も少なくして、女性刀工としての夢をかなえさせてやりたい。

少し鍛錬

 幾分調子も良くなったので、涼しい朝6時より鍛錬開始。7時30分には室内温度が40度を越えたので、包丁2本を素延べ段階で中止。
 久し振りの鍛錬は楽しいが、疲れて昼迄寝込む。平田君も風邪が長引き、今日も発熱で休む。
 それでも注文包丁の終りが見えて来たので気分は楽になる。
 後2ヶ月頑張れば、又刀造りに戻れる。

開通

 豪雨で2ヵ所の県道が山崩れで不通になり、鍛錬所へは1時間余りの遠回りになっていたが、復旧したので早朝に炭切に出掛け3俵を切る。
 土曜日から微熱と咳が続くので病院へ。年のせいか中々治らない。
 日中は暑く埼玉県では日本一の最高温となり、全國的に猛暑は続く。
 恐らく刀工で鍛錬をしている者は無く、火を使わなくても良い作業をしていると思われる。弟子も暑い時は無理をせず休ませている。

うたた寝

 猛暑の中、昨日の見学会「折り返し鍛錬」の高温は、不調な体に無理だったのか、昨夜は寝付く事が出来ず、今日1日はクーラーをつけて横たわる。
 テレビでは連日熱中症の事が報道される。火を使う鍛冶職は熱中症の確率が高く、猛暑の間は鍛錬をしない様に弟子達に伝える。
 猛暑を過ぎれば朝夕は幾分涼しくなるので、それからでも鍛錬は出来る。

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