刀鍛冶の日々

鍛錬始め

 火床の上に水洗いをしてゴミを選り分けた砂鉄を置き鍛錬を始める。15キロ程の砂混ざりの砂鉄は4時間程で乾くが、砂鉄は6割程度しか無い。
 時折訪れる愛好者の方が、釣りに出掛ける毎に磁石で集めて持参して頂く。
 見学に来た方がたたら製鉄を見て、自分で集めた砂鉄で包丁や刀を造って欲しいとの話や、製鉄をさせて欲しい話も出る。
 寒くなったのでこれからたたら製鉄も本格的に始まり、刀造りも忙しくなる。
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作刀完了

 今日は平井さんが仕上げ場で私の刀身、中心仕立てを見学。
 法律上は15日間で一振りの製作とされているが、今回は銑気の鋼を使って苦労したがその割には早く出来た。
 半月程寝かして刀身の曲がり等の内面応力を抜いて研師宅へ出す。後は影打ちを造り予備作に備える。
 明日からは火山系砂鉄で作刀に入る。

三木市より

 刃物の町三木市より20名余りの青年部の方々が伝習所に来所。
 三木市ではたたら製鉄も行い、刃物の町三木市を盛り上げている。私も朝5時より砂鉄投入を始め、9時30分皆さんの来所時に炉を解体して、35キロの砂鉄で9キロの玉鋼を取り出し、交代で向槌を使い折り返し鍛錬、降し金を行い、あっと言う間に3時間半の時を過ごす。
 皆さんは包丁鍛冶、鋸鍛冶、鋏鍛冶等に日夜従事されている同業者であり、話も盛り上がる。今日は包丁見学であったので谷口君と平井さんが参加。他県からも工業会の皆様の予約も有り、造る物は違っても同じ鍛冶職人として楽しい。
 長船町でも刀鍛冶は多いが、日立金属の子会社が日刀保玉鋼を造るのを買って、加工するだけの刀鍛冶であるので、全國の砂鉄を使って鋼を造る伝習所とは全く違うので交流は殆ど無く、古い時代の地鉄を伝習所全員が目指し武術、美術両面の真の日本刀造りなので、伝習所だけは組合にも入らない独自の道を歩んでいるから注文が多いのである。

姿直し

 焼入れをした刀の姿直しを午前中に済ます。
 日曜、月曜日は見学予約も無いので刀身仕立て、中心仕立てをする事にして、明日の兵庫県からの鍛冶屋さん達と行う折り返し鍛錬の玉鋼の切断、梃棒の用意、降し金の用意、砂鉄の配合を済ましてたたら炉に火を入れて余熱。
 火山系砂鉄の玉鋼を切断する。良く締まり炭素量も高い。早く作刀に入りたいものである。

焼入れ

 午前中にせん、やすりを使って鎚打ちした刀身を削り、平らにして荒砥石をかける。
 午後は刀身に焼入れをするのに土置き。最近は日暮れが早いので焼入れも早くなる。刃文も面白く出来ているので明日は姿直し。
 平田君も三尺の大太刀が出来る程の皮鉄が出来る。
 谷口君は29日に鍛冶屋さんが20名余り訪れるのでたたら製鉄、鍛錬、降し金用の炭を日暮れ迄切り揃える。
 明日午前中に姿直しをして、午後は早速次の注文刀に入り、年内に後三振りの刀を造りたい。日中気温が20度を切り寒くなると、鍛錬も楽になるので作業も進む。

火造り・たたら製鉄

 刀の火造りをしながら時々谷口君と平井さんの玉鋼造りを見る。
 砂鉄の配合は4種類であるが、火山系の砂鉄を主にして高炭素鋼を目指す。出来た鋼を水中に入れると全体が白く焼きが入り、硬い鋼になっているので来週は試作を兼ねて刀造りをしたい。明日は刀の焼入れ予定。
 半年前に諸工作に出していた刀が仕上がった連絡に研師宅へ。技巧作為が無く、地金が表した刃文も面白く注文主も喜ぶ事と思う。
 中心に注文主の銘を切ってあるので、代々家宝として大事にして頂けると思うと嬉しくなる。

造り込み

 心鉄鍛13回を終わり、皮鉄と合わせて造り込みを弟子3人に見せると昼食になる。
 午後は素延べを終わり時間があるので、10キロの玉鋼を切断して次の刀を造る用意。
 昨日は半日休んだので体調も良く、火床も塗り直していたので鋼の沸きも良く順調に進む。

短刀仕立て

 休日ではあるが谷口君が刀造りを始めたので、様子見を兼ねて10月8日に焼入れをして寝かして置いた短刀のひずみを取り、刀身中心仕立てを終える。
 谷口君だけが給料制なので日中のアルバイトは無く、常に私の仕事を見ているので鋼の沸かしも1番上手になって来た。
 明日は刀の心鉄造りも終わり、皮鉄との造り込みの予定なので昼迄の作業とする。

日曜日

 涼しくなったので見学者は多く説明も忙しい。
 専ら谷口君がベルトハンマーで折り返し鍛錬を担当。合間に火床の塗り直しをしたり、折れた鏨を溶接して休日明けの心鉄、造り込み作業の用意。藁灰も素延べが終わる迄の量を、縄を燃やして作る。
 2週間程前に焼入れをして寝かして置いた短刀も一振り仕上げて一日を終わる。体調も良いので、月末迄には刀の焼入れ迄を進めたい。
 明日からは平田君に次いで、谷口君も刀造りに入る。

見学会

 午前中に刀の心鉄を10回鍛える。
 午後は団体の予約見学に、アマチュアカメラマン3人が参加。久し振りに横座に入り鋼を沸かし、谷口君と山本君が向槌を振る。あらかじめ炭素量の低い鋼を用意していたので、沸きも鍛着も良く皆さんに喜んで頂けた。
 急に気温も下がり、折り返し鍛錬も楽になる。元々土、日曜日は弟子の練習を兼ねた見学会だったが、弟子全員が刀工試験に合格したので少し気楽な見学会に変わり、製鉄の説明時間も増えて好評になっている。

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