刀鍛冶の日々

金屋子神社参拝

 本来ならば今日が3月1日であるが、閏年なので2月29日が有る。今日は休業なので少し調査もしたい事もあり、國道を通行して参拝へ。
 雪は降る。午後に参拝して刀二振りの焼入れが成功する事を祈願。
 帰りは高速道だが県境でー4℃。降る雪が道路で凍結するのが判る。車列は停滞し雪の中で40分過ごす。急坂で冬用タイヤでない車が登らなかった様である。
 朝6時出発、夕方7時30分帰宅。
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偲ぶ会

 2月28日
    昨年10月、道の友を失う。
    同志相寄り、偲ぶ会を行う。
        歌三首
   ○主亡き   君の館を   訪ぬれば
      在りし日の君    想い忘れじ
   ○君の父   母も送りて   又君を
      我が胸痛み   痛みて止まず
   ○人の世の   別れも悲しも   又我も
      剣のこして    桜花と散らむ

説明で忙し

 午前中鍛冶場は見学で満員。午後は海外放送の打ち合わせで、3月16日にたたら製鉄、鍛錬、火造りと夕方迄の取材予定。
 夕方には炭素量0.8%位の包丁3本に焼き入れて、ベルトサンダーで荒研ぎをして明日谷口君の仕事を作って置く。
 明日はオランダから来客有るも、友人の偲ぶ会が県北の町で行われるので仕事は休む。

米國輸出

 昨年4月に、ニューメキシコ州より注文の刀の外装も出来上がり、文化庁の輸出許可も出たので地元の郵便局より米國に向けて発送。中心には米國人の名前をアルファベットで彫師に頼んだ。
 狭い日本よりも広い世界に向けて日本の魂、高い精神性の発露・日本刀を世界が求めている。腰の一刀を払えば斬らなければならず、抜かず勝つ事に意義は有るが、抜いた時に斬る腕前と斬れる刀が無ければ、一旦緩急有る時に間に合わず。 弟子は常にその事を胸に秘めて鍛刀しなければならない。
 午後は平田君が火造りをした二振りの刀に反り付けをするが、右手の痛みは強し。

火造り

 昨秋関東よりの二尺五寸、居合道で一生使える刀の注文を受けて焼入れをした後、内面応力の抜けた刀の刀身、中心仕立てを終り研師宅へ研ぎに出す。 今刀剣ブームで日本刀の職方は大忙しだが、納品迄には十分有るので待つしかない。
 谷口君の刃の打ち出しが終った刀を、平田君が仕上げ打ちをし一振り完成。明日も一振りを仕上げれば、後は私が微調整をして反り付け、焼入れの予定と進む。

独立に向けて

 鍛錬所2階で夕方迄刀身仕立て。中心のやすり下地は暗くなったので明朝にする。時折私の鍛冶場に降りて行き、谷口君の棟打ち、刃の荒打ち出しを確認。
 私の注文刀で有るが、親方の仕事の一部を手伝う事で技術の習得になる。恐る恐る慎重に手鎚を打っては確認をしている。私が見ているとやり辛いので時折顔を出して、私も谷口君の仕事を確認。仕上げ打ちは兄弟子の平田君が行い私が微調整。練習ではなく注文刀なので全員が気を付けて火造り。今弟子に手伝わす事が出来るのは1番優しい火造りの工程である。

取材当日

 朝から取材前の鍛錬。どうして中小企業庁から全國40名の中に選ばれたか誰も判らない。それでも折角だと思い、質問等を受けて包丁製作の画像を提出。4月に閣議決定をして発刊。
 全國の方々に、今でも自家製玉鋼から江戸時代と同じ炭素鋼のみで造られた技術を再現し、弟子達に日本刀包丁の技術が伝承されている。本当の和包丁を知って頂ければ幸いである。
 午後からは刀の火造り。首、肩、手が痛むので明日は、1月の終わりに焼入れをして、内面応力の抜けた二尺五寸の刀を仕上げ予定。

休養日

 刀二振りの鍛錬で首、肩、手が痛み昼迄寝て過す。確定申告も提出したので午後は知人の御見舞いに倉敷へ。一日休むと少し痛みも取れたので、風呂上りに御灸をすえて明日よりの仕事に備えたい。
 サプリメントが効いて糖が止まり、体の調子が良いので少しオーバーワークなので、今週は少しピッチを落として体の調整を図りたい。好きな仕事で休まない事が苦痛ではないが、精神に体が付いて行かなくなった事を感じてもおかしくない年。

金属顕微鏡

 刀二振りの素延べ完了。二振りの目方差20g。
 先日刀の切先を切って置いた部分を研ぎ上げて、100倍~1000倍迄を拡大して目では判らない断面の組織を見る。折り返し回数も多く心鉄、皮鉄の鍛接面も全く判らなく、鉱滓も噛んでいなく良く締まった地金である。
 来週は火造りへと進むが少し無理をした様で右肩と右手の痺れは続く。少し欲が出て電子顕微鏡も欲しくなる。

銘切

 朝より一日雨。研ぎ師さんに下研ぎ迄進めて頂いた短刀の中心ヤスリの仕上げをして銘切。
 「備州長船 上田祐定・平成二八年七十才日」と表銘を切る。
 目の手術、頸椎のひび割れと続き、もう刀も限界と思われたが、金屋子様の御陰を持って思いの外早く回復が出来てこの銘も切れた。長年の糖も出なくなり、火傷による化膿もなくなり、体調も良く鍛刀に精が出る様になった。
 刀造りを何処迄続ける事が出来るか判らないが、後悔の無い刀工生活を送りたい。

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