刀鍛冶の日々

回復

 頸椎を痛めて半年余り。大学病院で「神経の痛み止めの薬は止めて後は回復状態を見ましょう」と言われる。肩に痛みは無くなるが右手親指は痺れるも、軽い手鎚は振れる迄に回復した。金屋子神社秋の大祭案内状に、宮司様が毎日回復を大神様に御願いをして下さっている事を添え書きされている。有難う御座います。
 午後は谷口君とМ君の鍛錬見学後、刀のせん・やすりがけをして、明日の参拝した後日に短刀、刀の焼入れをしたい。
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菊池砂鉄地金

 東北産フェマタイトの鋼と菊池産マグネタイト鋼をせん、ヤスリかけする。菊池鋼の炭素量は東北産よりも高く、切っ先を切って焼入れをしても真白くはじける程なのに、短刀にせんがけすると非常に柔らかく粘りも有る。
 菊池千本槍として有名な延寿一派の刀工は、南朝方の菊池一族の為に鍛刀。その優秀性は実戦で証明されている。
 9月13日大東塾14烈士慰霊祭で10年振りに代表と参列。その14烈士自刃に於いて介錯に使われた古刀延寿は、刃こぼれ一つなし。新々刀大慶直胤の刀はノコギリ状に刃こぼれと大きく違う。
この大きな違いは製鉄方法に有る。そこには金属学の勉強が必要となる。新々刀の亜流を受け継ぐ現代刀も同じである。玉鋼を買って造る刀工には、鋼の成分も斬味も判らないと思う。
 景気が良くなっても現代刀は不振に喘ぐのが実態である。菊池産玉鋼の短刀は注文者が来た時に、土置き・焼入れをして合作として贈呈したい。

病院へ

 谷口君の検診に岡山市の病院へ。月曜日なので満員の患者。谷口君が私の鍛え延ばした地金の火造りを担当しているので、彼の体調が悪いと仕事が前に進まない。余り丈夫な体質でないので何時も心配している。
 午後は私も内科・耳鼻科に。朝から日刀保研修に出掛けた平井さんも島根県に有る会場に到着。明日から4日間の研修に入る。
 会津のМ君も70日振りに帰り、明日から包丁製作の後半に入る。
 鉄が好きな者同士が集まると1日が楽しい。やっと明日から刀造りに戻る事が出来る。作業をしなかったので右肩の痛みも幾分和らぐ。後風呂に入りお灸をすえると布団に入る。

意外

 早出して弟子が来る迄に出刃包丁の焼入れとベルトサンダーで荒研ぎを済ます。 会津のМ君が帰って、包丁製作を行うのでたたら炉を解体。
 本日9時より夕方迄見学予定の女性が京都より8時20分来所。急いで炉を塗り送風開始。地金は分析された砂鉄3種類を混合。歩留りは15%以上は絶対に出ない砂鉄ばかりを、М君の練習用に吹き予熱も無いので10%の歩留りも致し方なしと思っていたが、女性見学者の前で解体すると大きなケラが出て、水冷後砕くと玉鋼30%の歩留り。これは砂鉄の配合を変えたのが原因としか考えられぬ。
 今年42回目のたたら製鉄は思わね結果が出る。次も同じ配合と同じ松炭・雑木炭を用いて再度試したい。М君・谷口君の包丁合作が楽しみである。
痛む右腕で砂鉄投入を続けた甲斐も有り。

最後の包丁

 注文包丁最後に残った体験会に、東京より女性参加。向鎚を女性用に軽くしたので十分に打て、横座・焼入れ迄を軽々とこなす。土置きも初回ながら一人で仕上げる。これ程器用な体験者も初めてである。
 来週から本格的に刀に取り組める。
 会津のМ君も月曜日には再び岡山に来て、日本刀包丁製作・後半期に入る。忙しくなるが、気温も下がり始め、鍛冶屋の季節を迎える。

鍛え終わる

 この出刃包丁を鍛えれば、来週から短刀と刀の焼入れ準備に入れる。折り返しの鏨入れの振動で右肩、腕が痛むので鋼を鍛接して延ばした後、平井さんに鏨を入れさすが何度しても出来ず、最後は私が鏨を入れて折り返す。
 日立金属の刃物鋼青紙よりもさらに硬く、ハンマーの振動で肩が痛む。1日かけてやっと8回の折り返し鍛錬で、出刃1本と文化1本の材料を素延べ。
 夕方は宮城県より届いた秋刀魚を頂きながら焼酎の痛み止め。今日で鍛錬は終ったのでこれ以上痛む事な無いだろうが、痛みが消える迄どの位の日数か?
 役立つ弟子は独立資金稼ぎに出ているので、ある程度出来る谷口君と受験準備の平井さんでは心もとなく、平田君の早期復帰が待ち遠しく感ずる。

雨音で早朝目覚める。
 右肩、右腕の痛みが激しく、焼酎を大きなグラスで飲むが酔いも回らず、痛みも止まらず代替え休日は一日寝て過す。
 折り返し鍛錬で鏨で切る時のスプリングハンマーが原因か?
 弟子達が一人前になる後少し頑張らなければならないので、一休みをしながら無理をせずと思って横たわる。

連休最終日

 見学予約も無いので注文の包丁を鍛えて、午後は平井さんに火造りをさせて面出しの練習をさす。
 午後はゆっくりと思ったが、次から次へと見学者が来るので説明に追われる。
 刀と短刀の焼入れ前に注文の包丁を済まして置かなければ、気分的に落ち着いて出来ない。 数日来傷みの激しい右肩であるが、後、出刃包丁の地金を半日鍛えれば終るが痛みは強くなる。
 夕食は昨日頂いた美味しい新米を頂き、神前に供えた御酒を頂き痛み止めとする。徐々に酔いも回りて痛みも和らいで来る。痛みの消えた状態で、早く自分の手で火造りをしたいものである。首の骨に長い間の振動で小さく簾たひび割れが入っているので、元に戻る事は無いが、当分火造りは無理なので弟子に助けてもらはねばならない。
 火造り以外は自分で出来るので、弟子達が卒業出来る後少し頑張らねばと思っている。

納刀

 大安吉日。遠く茨城県より仕上がった大小一腰を受け取りに家族で来所。注文より1年3ヶ月やっと納まる。無事故で帰られる事を祈っています。
 谷口君も菊池川の短刀つくりを終える。今日も多忙であった。御土産に頂いた御酒を神前に供え今夜の夕食に頂き、痛み痺れる右腕の痛み止めにしたい。
 後1日の連休となるが、沢山の方に日本刀鍛錬を肌で感じてもらい、改めて民族の魂を思い起こしてもらった連休であり、明日の予約は入っていないので鍛錬をしたい。

今日も体験会

 今日も午前、午後と見学体験会は続き多忙。それでも初めての折り返し鍛錬を見て、向鎚の体験は日本人だけでなく米國人も楽しんでいる。私にもう少し英語が理解出来れば良いのだが・・・
 秋山君が30分程で短刀を火造り。それを谷口君が見学。再度短刀の火造りに挑戦して、夕方何とか短刀の形になる。明日は注文の短刀火造りをさせてみる。谷口君にとって彼以上は皆兄弟子に当るので見て、聞く事が出来る。恵まれた環境なので早く仕事を覚えて欲しい。

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