刀鍛冶の日々

懸案片付く

 新しく紹介された鉄工所で火床の上に取り付ける補強鉄板をレーザー加工してもらう。朝10時注文、午後1時に仕上がり菊池君と引き取りに。火床廻りも片付けが終わり炉壁も補修。明朝煙突を取り付けると終わる。懸案事項も片付く。
 県内産松炭も無責任で当てに成らず。受験生の火造り練習用に雑炭を岩手県に注文する。松炭がなくとも一級雑炭であれば何とか急場を凌げる。県内にも松炭を焼いているので、先日試用して見るが岩手産松炭には遠く及ばず。
 雨が降り涼しかった2日間受験生は何もせず休んでいたらしい。合格に自信の有る受験生は休んでも良いが、技術不足の受験生が一人前に休むのが懸案である。
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休日2日目

 膝は痛むが2日間も休むと今夜は20分も散歩が出来た。やはり痛みが無くなる迄は週休2日を続け早く足を治さなければならない。
 鉄工所に見積もりをして5日、炭問屋も再々の電話をしても返事が3日も来ない。岡山県人の県民性なるか。土佐の高知を出て長い事になるが、今だ岡山の県民には成れず。しかし思いを共にする道の友にも沢山恵まれ、出来る限り岡山の地で作刀を続けたい。

休日

 予定通り仕事も進んだので弟子並みに週休2日として、痛めた左足を直す事にする。暑い間は鍛錬が出来ないので弟子の火造り指導に重点。今迄殆ど休日が無かったので1日が長く感じる。刀を造っていると頭の中は刀で一杯であるが、休んでいると今迄考えなかった作刀上の問題も浮かんで来る。少し休みを楽しみたい。
 夜には友人から砂鉄100キロが届く。秋にはたたら製鉄で使用したい。

山陰大雨

 曇天で多少は涼しく受験生は火造り、午後は2時間程交代で古式折り返し鍛錬。昨夜は弟子が購入予定のスプリングハンマーを見に行く。今朝は宗近、菊池君2名が島根県に鞴を引き取りに行くが、今島根県は大雨で帰りが遅くなるとの連絡。テレビを付けると山口県、島根県は記録的な豪雨で災害発生。帰宅を心配するが日暮れ前、岡山県に入った連絡有り安堵する。
 それにしても近年の日本は温暖化のせいか極端な大雨となり災害をもたらすのでテレビを見ていても胸痛む。

銘切

 予定通り見学予約者に卸し金と折り返し鍛錬を見せて終了。その後中心やすりを入れて私の銘と共に注文者銘を切る。もう戦で刀剣を使用する時代ではないので刀身の中心に注文者の氏名と製作年月日を入れて置けば、その家の家宝として永遠に残る。
 人間60を越すと自分の生きた証を何か残したいと考える。多少の金額を子供に与えても使えば無くなる。そんな事より短刀にして残したい気持ちで、注文主の氏名を入れた為打ち(タメウチ)の注文となる。その人の気持ちを考えて銘を切る。目の痛みも殆ど消え、多少のぼやけは有るが以前に戻って来た。やり直しはきかないのでいつも銘切には緊張する。

見学用意

 暑いので受験生の練習も進まず。明日は県外から見学予約が入っているので谷口君が卸し金の用意をする。炭素量の低い小粒の鉄を溶かし炭の炭素を吸炭させて固体化させた鋼にする。自家製鋼をしない刀工の殆どが江戸時代に造られた鉄を卸し金にして鋼にするか、日刀保玉鋼の低炭素の鋼を卸し金にするかである。
 今年はたたら製鉄回数が多かったので小粒の玉鋼量は多く、4キロを1回分の卸し金としていつも谷口君が纏める。いつもは前日に卸し金をした鋼で折り返し鍛錬を見せるが、明日は卸し金の技術を公開したい。刀鍛冶にとって鋼を造れる技術を持っている事は大事である。
 今年の刀工試験合格者も涼しくなる秋からは、たたら製鉄を十分に覚えて自分の地金を造って欲しい。

焼入れ

 左足が痛みて力仕事は出来ないので火造りの終わった刀にせんをかけて調整。弟子が見学を申し出るのでせかけを昼迄見せる。昼からは土置き迄の予定であったが、海風も有り涼しかったので刀の焼入れ迄進む。夏の日中に焼入れをする事は無いが、卒業試験をしている者がどうしても刀の刃文が纏まらないので受験生も交えて見学をさす。狭い鍛冶場は熱気で息詰まる暑さであり、焼入れ水も水温が高いので氷を入れて水温を調整。中々面白い刃文になっている。
 絵に描いた様に表裏揃った刃文は、単一の鋼が焼き易いが人工的でなく古い刀の様に地金、刃文に変化を持たせようと思えばどうしても種類の異なる鋼を、鍛錬回数を少なくして炭素量のばらつきを持たせ、置土と異なる刃文にした方がより面白く自然であり鋼の個性も出る。後は弟子が今日の焼入れを自分の仕事に生かせて欲しい。
 夕方杖を突きながら10分程歩くのが限度である。

難しさ

 自分の使っている道具が作業に適した物ならそれでも良いのだが、腕が悪い上に道具が悪ければ決して良い仕事は出来ない。その事が判っていない。道具は買わなし造れない。こんな事では刀鍛冶には成れないと思うが本人の意思に任す。日刀保玉鋼で試験は行われるが、脇差一振りや二振り分の材料で練習する位で合格出来る程易しくないと思うが、玉鋼も買わないのでもう言わない事にした。心配してやるだけ無駄である。弟子が沢山いると技術的な個人差は有るがもっと難しいのは意志の差である。
 刀工資格を有する県外組の弟子は帰省が始まるが、来年の受験者は夏休みは帰省なしと伝えてある。来年が刀工へのラストチャンスと思って励んで欲しい。左足が痛むので早く帰り休みて夕方日が沈むと歩行練習を始める。

手鎚

 今日は500キロ近くを走行。弟子達はそれぞれ自分の手鎚を造って火造りをしているが、やはりプロの手鎚職人の技術には劣る。休日を利用して妻と2人で四國高知県の土佐刃物職人用の手鎚職人を訪れるが、病に倒れ跡継ぎもなく廃業している。最後に残った手鎚5本を入手して帰宅。
 弘法筆を選ばずと言うが、やはり良い仕事をしようとすれば良い道具も必要である。大事に使えば一生使える。弟子達は卒業間近であり、来年の受験生3名も良い手鎚は必要である。自分で造ってもプロの職人並みに造ればそれで良い。

参拝

 今月の月参りは脚の痛みで遅くなったが妻の付き添いでやっと参拝する。階段の昇り降りにひざが痛むが石段には手摺が有るので助かる。今月も無事に刀を打てた事に感謝し、来月も事無く過ごせる事を祈願。400キロを越える運転なので帰宅すると脚は激しく痛むが、拾い集めた砂鉄を見ると秋のたたら製鉄が楽しみとなる。
 17日間に及ぶ参議院選挙も昨日終わるが政党や当選議員の間からは、自虐史観やアメリカ製日本國憲法の廃棄、大東亜戦後の体制等日本の明治維新よりの日本の近代史を理解した政治家の発言は無く、全て極東裁判史観に立った国家議員である。この様な政治家によって日本は経済的繁栄のみを目指し、日本人としての魂は壊されてゆく。わずかの小政党が正論を持って出馬するがマスコミには取り上げられず、日本國民は目覚めない。
せめて伝習所の弟子だけでも民族の魂を打ち続けて欲しい。

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