刀鍛冶の日々

平成24年度終りて

6月に左目の手術をして半年になる。右目の手術時よりは治りが早い様であるが今だ裸眼では目が痛みて仕事が出来ない。時折赤外線防止の眼鏡からサングラスに変えて沸かしをしてみる。医師からは痛みは取れないと言われるが徐々に痛みは薄らいでくる。右目も2年で痛みは減少した。左目もあと1年程で楽になるのではないか。毎月々の参拝で目の痛みが減り刀が造り続けられる事を祈念して来た。弟子が卒業する迄は元気でいなければならない。二番目の師 今泉俊光先生は御元気で93歳迄作刀された。せめて私も80歳位迄は現役を続けたい。明日からは数え年67歳、春には満66歳になる。最近少し休日を設けたので体調は良く来年度は休みながらの作刀を続けたい。来年は受験生も自分の為に頑張って刀工資格を手に入れて欲しいものである。伝習所には平田君と大高君が残り新年を迎える。一年間御苦労様、全員来年も頑張って技術を向上させよう!
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あと一日

今年もあと一日で終わる。11月は砂鉄の還元で鋼内に空気を含み不調、12月は同じ鋼を鍛えていたので途中で全ての鋼を包丁にする。包丁にすると全て良好でありくたびれ損であった。右肘が痛みて止まぬ。気分的には平均的に出来る日刀保玉鋼に逃げたかったがそれ以上を求めて続行。やっと火造りも終り今日はせんかけをして正月明けには焼入れになる。昨日は神戸に出掛けて私の刀を手入れするがやはり自家製鋼の玉鋼が勝れていると思う。砂鉄は山程も有る。この砂鉄で地金を造る事は当分出来る。来年は地金造りに力を入れたいものである。

御見舞い

 朝食中に電話を頂く。病気で県外に入院していて昨日帰宅されるも正月3日には又戻るそうで、宗近君の運転で御会いしに行く。数年振りに刀の手入れをし自家製鋼であるからこそ造れた作であると思う。当時の製作状況を思い出す。今造っている刀も2ケ月となる。日刀保玉鋼で平均的な刀を造れば楽であるがこの大小二振の作を見ればどうしても自分の玉鋼で仕上げたいと思う。病気回復を祈りながら帰宅。

帰省

朝から刀工修行、そして夜は生活費を稼ぐ為のアルバイト。親元を離れて暮らし年に1回~2回の帰省の日がやって来た。それぞれの思いを持って帰る。来年も刀工受験に頑張って欲しい。明日からは平田君と大高君だけが残り秋山君が通い4人だけとなる。今日やっと火造りが終わる。明日は反り付け。忙しい年の暮れである。元旦大雪であったら金屋子神社への参拝は体力的に出来ないので後日参拝として、正月はたたら製鉄もしくは焼入れをする事にして毎日元旦は雪が降らない事を願いながら天気予報を見ている。両目の手術をしても角膜に傷が有り左右の焦点が合わないので、雪道は危ないと思う様になって来た。

上達

朝零下の鍛冶場で心鉄の整形火造。昨日の皮鉄と合わせて造込み。昼前迄かけて素延べを完了。平田君がずっと見学しているので注意点を説明しながらの作業。昨日から肘と肩の痛みが激しく午前中で終わる。午後は受験生4人の指導。入門以来8年になり刀工試験にも不合格となり、いくら一生懸命しても、どうしても出来ない弟子2名が自力でやっと素延べ、火造りが出来た。2人の将来に悩んでいたが制限時間を無視すれば合格点に達したと思う。不合格の為お盆も正月も帰省せずに頑張った成果だと思う。初めて2名に合格点に達したと思うので後は制限時間内に仕上がる事を目指すのみと話す。受験迄あと5ケ月有る。もう少し上達して欲しい。

皮鉄完成

赤外線防止の眼鏡を外し、サングラスをかけて鍛錬をしたので良く見えたが目が痛むので皮鉄をU字型にした所で昼食となる。造り込みは明日にして午後は受験生の指導。帰宅してもまだ目が痛みぼやける。皮鉄上鍛は膨れもなく仕上がるが、刀は研ぎ上がる迄判らないので何とか年末には焼き入れを済まし、来年も一月はこの注文者の刀を追わなければならない。

神経質

あと2回折り返せば皮金が完成するが目分量と体積計算では余分量が無い。万一膨れが多く出て削り取れば目方が不足する恐れもある。考えた末あと4キロを追加して鍛える事として10回の沸かしをする。思い切って包丁を鍛える温度としてかなり高温にし鍛肌が大板目を覚悟して沸かすと膨れも出ない。しかし小板目肌を狙って鍛えていたので混合すると鍛肌はどうなるのか心配である。包丁の鍛えは7回で膨れも出さず高温で鍛肌は無視して傷が無く斬れれば事足りる。刀で美術的に鍛肌を綺麗にしようと思うと高い温度では膨れは出にくいが肌が汚い大肌となる。明日は両方合わせ2~3回鍛えて皮金を完成させたい。夕方には火床を塗り直し明日の用意を終える。1回失敗すればどうしても慎重になる。この2ケ月は膨れに悩まされたが1月のたたら製鉄は完全な還元作用を考えねばならない。

公開終わる

今年最後の公開鍛錬終わる。仕事の都合上予約制にしている。刀剣博物館見学後の来所もあるが年間入場者数は1000人程度に減っている。予約制にした事で見学の中身は向上し来場者に向鎚を打って頂く事も出来る様にした。包丁の体験会も1日1組として定着した。特に外國人に向鎚を打って体験してもらう事に大変人気が出て来た。どうしたら日本の伝統技術を知って頂き、又体験で再認識出来て刀鍛冶の生活を知って頂くか・・もう武器としての日本刀を見る目が少なくなった時代に刀の鋼で明治期迄の包丁を再現して、たたら製鉄の実演から出来た包丁で昔ながらの斬味を知って頂く事。他の刀工のしない事を独自にして生き残る方法を弟子にも体験させた公開鍛錬の1年も終り、明日よりは自由研究の日とした。今年は落伍者も出たが残った者は日本の伝統技術と日本精神を守る為来年も頑張って欲しい。

お互い進まず

膨れも出なく調子良く進む。時折弟子の仕事を見る。徐々に良くなっているが全く変わらず目を疑う仕事を平然としている弟子もいる。幾度となく同じ欠点を指摘するが全く直らない。教える方と習う方とどちらが悪いのか?悩みは尽せず。お互い無駄な時間は使いたくないものである。自分の仕事も疲れるがそれ以上に受験生の指導に疲れる。おかげで刀工資格を持った弟子は仕事が出来ない。私も自分の仕事が進まず予定は大きく長引いている。仕方なし。

注文刀納める

昨夜から今朝迄の大雨も止み1年余前に注文を頂いた京都の御客様よりの注文刀を宗近君の運転で行く。心配された停滞も無く御宅に訪問して注文刀を無事納め2時間余り御話をする。刀の中心(柄の部分)には元皇軍飛行兵であった注文主の銘を入れて家宝とさして頂く名誉な1日であった。現代と違って日清、日露そして大東亜戦に到る迄少なくとも武士道精神は生き続け日本刀は武器であり最後の一戦は白兵戦における戦を覚悟したものであった。武士道精神を無くし自虐史観に落ちた戦後には日本刀に対する考えも変わり、日本精神を継ぐべき刀工にも左翼的思考がはびこっている。早く維新の刀工を育成しなければならない。

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