刀鍛冶の日々

11月も終りぬ

昨日焼入れした二口を研ぐ。公私共に忙しく三島由紀夫、森田必勝両烈士祭を終えて落ち着く。地金が面白く、斬れ味も良いので刀と脇差を造った。膨れに悩まされ通しでかなり脱炭したが刃文は思い通りに入る。炭素量は低くても焼刃は十分である。東北の餅鉄産地近くで採れた砂鉄が主であるので性質が似ているのかも知れない。今回は膨れで苦労したので次回は少し工夫して鍛えねばならない。年内に焼入れが終われば良いのである。どれ程時間を費やし、どれ程材料を使用したかではなくどれだけ良い刀を造る事が出来たかが最終目標である。12月は予定もなく刀造りに集中出来る。来週炭が入荷したら又始める。連日2~3時間の読書で「靖国神社の真実」拝読終わる
スポンサーサイト

せんかけ

仕事の合間に鍛えた尺余の刺身包丁と刀のせんかけを平田君に説明しながら行い夕方に完了。盆休みに焼き入れ用の焼刃土を造る予定が遅れていて無くなったので他の全員で手分けして作業。刀のせんかけは脇差と違って長く肉置きがしっかりしていないと焼き入れ後の研ぎが苦労するので、注文刀のせんかけはまだ平田君に任す事は出来なく見学で終わっているが年内には平田君も一人で刀を造り始めたいと思っている。刀工試験で行う脇差は短く簡単であるが刀になると数倍も難しくなる。今出来るのは秋山君のみであるが来春には二人共に卒業させて注文刀が出来る様にしたい。刀工試験に合格しても独立迄は3年~5年の修業をしなければならなく、この時期に弟子は辞める。

休日の鍛冶場

腰痛でもう一日休みたかったが谷口君の火造りを完成させて反り付け迄進めたかったので鍛冶場に顔を出す。5人が仕事をしている。残りの炭もあと15俵となる。来週でなければ炭が入荷しない話で急ぎ岩手県に電話する。受験生の炭使用量が1ケ月の予定を大きく上回る。それだけ無駄な炭を使いながら一向に仕上がらない。刀工資格を持つ弟子に刀の注文は皆無であるが、包丁の注文が有るので折り返し鍛錬の練習を兼ねて生活費を稼がなければ夜のアルバイト代だけでは生活が出来ない。毎夜アルバイトが有れば楽だが・・こんな苦しい弟子の修行時代を乗り越えなければ刀工として生き残れないのが現実である。楽をして得る物は何も無い。一家、一族の名誉にかけて絶対に退いてはならない。

休み思考

一日静かに寝る。仕事を休み寝込む事は久しく無かった。今「靖国神社の真実」を一週間程で半分近く読んでいる。そのせいか戦前靖国神社で写した父の夢を見る。皇軍兵士の父を知る者も殆ど居なくなった。腰の痛みも少し和らいだ。余り無理は出来ないが弟子の指導位なら出来るので、明日は鍛冶場に顔を出す事にしたい。半年後は刀工試験である。半年位の日数はすぐ過ぎ去る。谷口君も初めての受験でなんとか合格させたい。残った受験生も合格させたいのだが上達が遅いのが悩みである。刀工試験に合格しないのはそれだけの理由が有ると思う。たとえ合格してもたたら製鉄も覚えなければ、刀を造る鋼が出来ないしお客さんに買って頂かなければ生活が成り立たなくて刀工を辞めなければならなくなる。だから兄弟子も辞めて行った。日本の文化と伝統を守る決意がなければ出来ない事である。

腰痛

数日来ひどくなって来た腰痛で今夜は動くのも大変である。八月末に鍛冶場を造るのに150キロ程の金床を動かしてより痛みは出るが痛み止めの注射は効かず。夜の9時過ぎあと1時間程で整体師に来て頂く事になっている。大阪の出張で今神戸を走っているとの事。少し無理が過ぎたようである。

午後見学

午 前中に火造り完了。午後は弟子の素延べやせんかけに目を通す。金沢君のせんかけも良く面が出ている。ここ迄出来るのに試験の時は調子が悪かったのだろうとかと思う。6人の受験者の中で現時点での合格者と思われる者は少なくあと6ケ月頑張って合格して欲しいものである。刀工試験の合格者も来春には一人で刀が造れる様にしたい。石原君とも前回のたたら製鉄について話し、1回の砂鉄投入量を次回は考えてみる事とした。谷口君も火造りの正確さと作業時間を指摘。目の手術後視力が回復するにつれて弟子の欠点が良く見える様になる。目の痛みで今だ夜に車を運転するのは難しく裸眼で鍛刀出来ないのが残念である。

行事終わる

 外人、日本人の混成13人が一時間三十分見学と向鎚を打つ体験をして撮影。これで今年の大々見学、体験会を全て終わる。
 見学、体験会は人数が多いと準備が忙しいが他所では経験の出来ない事であり特に外国の方に日本の文化伝統を知って頂き体験を通じて仲良くなれる場所である。

指導

午前中は受験生を集めて火造り指導。午後は明日米國、日本人合同の見学会に備えて谷口君が鋼の積み沸かしをして用意。大高君が炭切り。阿部君は今日も火造りをするが思うにならず。秋山君も指導するが拒否されるので黙して語らず。平田君が時折見ているが出来ない自分の方法を変えず。菊池君は腰痛で見学。毎日の仕事を反省して次の日に生かす努力なくして刀工にはなれない。

日独勤労青年友好団来所

午前中に刀の素延べ迄やっと終わる。弟子6人が折り返し鍛錬の予備鋼造りや午後の準備。昨年日独友好150周年で来所され今年は2年目、全員23人の友好団であり殆どが20歳台の男女青年である。1回だけ弟子による古式折り返し鍛錬を見て頂き、男女希望者10人余りが弟子と2名のチームを組み平田、秋山君の沸かした鋼を向う鎚でワン、ツー、ワン、ツーと打つ。同時にカメラで記念撮影。そして最後に両國の青年による意見交換で2時間があっと言う間に過ぎた。両國の友好に役立てて良かった。今年最後の大きな行事も終わり一安心。年末迄刀造りの日々が続く予定。

上鍛え・造り入み

膨れの対処法を考えて朝を迎える。上鍛4回をして昨日15回迄鍛えた鋼と一緒にして4回鍛える。材料は通常の1.5倍を使用したが何とか膨れを抜き切る。既に鍛えておいた心鉄と合わせ造り込み迄進める。こんなに鍛錬で疲れた事は初めてであるが、刀に仕上がるかは不明である。いずれ弟子もこの砂鉄を使う事になるので記録は残しておきたい。休日でも阿部、菊池、大高君は火造りをしている。夕方には谷口君が明日の独國よりの見学者に折り返し鍛錬を見せるのに使用する炭3俵を切って準備をする。目の手術後視力も上がり良く見えるるので受験生火造りの欠点を細かく指摘するので受験生の技術も少しながら上達をして来る。

 | HOME |  »

FC2Ad

プロフィール

上田

Author:上田
FC2ブログへようこそ!

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

訪問者