刀鍛冶の日々

台風17号接近の為風雨強まり東北地方より見学申し込みの方が来所されるかが心配であったが到着。刀の製作工程の説明後折り返し鍛錬を向鎚3名を以って行う。大変感動して頂く。受験生の勉強にもなる。鍛えた鋼は梃子鉄に利用出来る。これで鋼の在庫はなくなる。プログを書いている今、東北より3連休を利用して餅鉄を以って製鉄してみたいとの電話が有る。是非試してみたいものである。人生は短いものである。刀鍛冶として種々の材料に挑戦して新しい材料で弟子の為にも鋼造りの技術を残して置きたい。刀鍛冶にとって鋼がなければ刀が出来ない。
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新体制

午前中は全員で鍛冶場の大掃除。午後は刀工資格の有る弟子と受験弟子とに別れ完全に分別して刀造りを始める体制にした。今思えばもう少し早く鍛冶場を増設すればよかったのかも知れない。受験生にはベルトハンマーが一台と火床が二ヵ所有るのでは仕事をする時間がなかったので刀工試験に合格しなかったとは言えない。言えるのは努力が足らなかった事である。島根県での研修会の成果を出す仕事をして欲しい。

餅鉄

平田君の刀火造り二口目は終わるがまだ合格点に達しない。明日よりは三口目の日造りに入る予定。秋山君は刀のせんかけに入る。姿も良く出来ている。島根県での研修会四日間を終えた四名も伝習所に帰宅した電話あり。明日から又忙しくなる。今日は東北より餅鉄が送られて来る。東北地方は川に多くの餅鉄が有るが見た目では石塊に見えるが磁石には付く。現代も餅鉄で刀を造っている刀工もいる。昨年は弟子と採集に行く予定であったが東日本大震災で中止となっていたが、今回は御縁あって送って頂く事になった。実に嬉しい事である。

歌 三首

古の たたら巡りて 足元に
             遠き昔の 鉱滓手にす


幅狭き 谷川の底 ながむれば
              黒き一筋 砂鉄の流れ


高殿に 金屋子神を 祀りいて
              祈ることこそ 今も変らじ

製鉄跡見学

朝7時30分より鍛錬開始。暑くて10時30分中止。連日の鍛錬で目が痛む。平田君と2人で兵庫県の千種川上流にたたら製鉄跡を見学に行く。帰りは県境の山を越え岡山県のたたら製鉄跡を通り生産された鋼がどのように運ばれたのかを、川を下りながら長船まで193キロを走破する。運転疲れの一日であったが将来東京で刀工を始めた時たたら製鉄跡を自分の目で見た事が役立つと思う。玉鋼も残り1.5キロとなる。日曜日に東北から4名も見学に来るので残して置かなければならない。炭も残り少ないので岩手県に注文する。刀剣の注文も多数来ているので良い炭が欲しいものである。

静かな一日

研修会へ4名出席。秋山君は不調で休み。平田君と二人で鍛錬。来春の卒業を目指して頑張る。増設の鍛冶場は狭いのでどうしても高温になる。午後は久し振りに炭切り。平田君は赤坂の廃材で風呂沸かし。実にのんびりとした1日を過ごす。

先日の玉鋼

先日のたたら製鉄で造った玉鋼のことが気になるので休日であるが玉鋼の切断した材料を沸かして酸化鉄を燃やし梃子付け。気がつくと平田君が窓越しに見ているので一回折り返して平田君に任して8回迄折り返すが見ていて上手になったと思う。火花試験で炭素量を見るが全んど脱炭をしていない。日刀保玉鋼のような感じで鋼は硬く鍛伸性は劣るが丁字を焼くには良いかもしれない。以前にも弟子に折り返し鍛錬はどこで脱炭をするのかを話したが砂鉄の材料により脱炭しやすい鋼としにくい鋼の区別は砂鉄の分析を見なければならない。

涼し

暑さ寒さも彼岸迄とは良く言ったもので彼岸の入りより朝夕も日中も大変涼しくなり刀造りの時期に入る。
物置場の屋根も作る。明日より4日間日刀保研修会へ4名の弟子が参加するので鍛冶場も少し静かになり注文刀の製作を続ける事になる。新旧の鍛冶場で共に仕事をするので少し気も散るが5日間程弟子の人数も少なくて2日間の休日もあるので落ち着いて仕事が出来る。先日の玉鋼も鍛えてみたい。楽しみである。

不屈の信念

 朝5時、卵かけ御飯で出発。やっと気温が25℃を切り、たたら炉に火を入れる。砂鉄の分析でカルシウムが不足するので朝食時の味噌汁のアサリを貯めていたので持参使用。鉱滓を含まない玉鋼で非常に綺麗である。後日に備える。砂鉄は十二分にあるのでたたら用炭が出来る十月末迄何とか持ち堪えなければならないが見学予約が多く入っているのでどうなるか。
 伝習所の電話も転送で弟子に任せていたが私の携帯電話に直接、又は転送にしたので忙しくなるが見学予約等の日程は直接なので非常に組み易くなる。
 鍛冶場も増設し辞める者も辞めてゆくし自分の時間にも余裕が出て来たので今迄以上に刀に取り組む事が出来る。残った刀工受験の弟子も努力と工夫は自分で、本気でして欲しい。刀と心中する気でなければ、いつ迄経っても刀工にはなれない。全て自己責任である。去って行く兄弟子を見れば如何に刀工で生活をするのが難しい事か判るであろう。不屈の信念が有るや否や、である。頼んで来てもらったのではない。やる気が無くなればいつ辞めてもらっても良い。

不良炭

 朝は肌寒し。早めに鍛錬を終えて平田君の刀火造り練習。他の弟子も脇差の火造り練習だが遅く、丁寧な仕事が出来ていないのでやり直しを命ずる。本当に刀鍛冶に成るつもりだろうかと思う。弟子の仕事を見ながら明日のたたら製鉄の用意をするが岩手県から高い運賃を掛けて取り寄せた炭の3割が使い物にならないクズ炭。又、4割が木の皮。本当の炭は3割しか入っていない。50俵の炭、全てがそうである。この一年間に岡山県産炭1800俵を使用したが1俵たりともこんな炭はなかった。優良岩手産炭とうたって売り出しているが内容は全く違っていた。炭問屋に電話をして信用問題ですよ、と忠告。この生産者からは二度と炭を買わない事とする。全て廃棄処分とする。間違いなく信用出来る炭焼屋さんは只一人であるが夏場は炭焼をしないのでどうしても県外を頼る事になる。10月には炭焼も始まるのであと少しの辛抱である。

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