刀鍛冶の日々

姿直し

先週焼入れをした2尺4寸の刀を荒研ぎをして、刃文を確認する。久し振りに寒い研場で一人研ぐ。思った以上の出来に安心する。
焼入れで少し曲がった刀身を直し、刀のスタイルを整える。刀は焼入れ前に焼入れ後を想定して刀身の反りは低くして、土置きをして780℃~800℃で焼入れする。

しかし、炭素量や土の置き方、地金により反り具合が違うので、姿直しは必要となる。日本刀は1に姿、2に地金、3に刃文である。
短刀も同時に姿を直す。刀は長いので午前をかけて反り直し、一応確認するが昼食後さらに姿を眺めて再調整、姿直しが刀剣製作上最後のむつかしい所である。
スポンサーサイト

アイスランドより

早朝より長船鍛錬所へ炭納入される。持って長船鍛錬所へ急ぎてたたら製鉄に作業変更。炭不足分を再度赤坂へ、夕方4時迄砂鉄投入、玉鋼9kgを得る。

昼食後遠くアイスランドより来客。合計6名の方々が古式折り返し鍛錬を見学、そして通訳の方を通して日本刀の説明等2時間を要す、映像を通じてよりも目の前で真っ白く1300度に沸かした鋼を火花を散らし、トン、テン、カンとリズミカルに打ち伸ばす様子に感激して頂いた。

今世界の方々が日本刀に注目しているが、インターネットを通じ当伝習所へ見学に来る。少しでも日本の伝統技術の一部を知って頂ければ幸いであるし、日本各地から若者が長船の地に日本刀製作の技術と製鉄方法を学び、日本の文化を守る為に日夜修行に励んでいる事を知って頂ければ幸いである。帰国の無事を祈って居ます。

直後に神戸より2名の来客を向かえ、懇談の後引きに続き、手打ちの折り返し鍛錬、インターネットで2名の方より包丁の注文も有り。刀造りの鋼も入用であり、来週は2,3回のたたら製鉄を行いながら、同時進行で分散して作業を行わなければならない。受験生の練習もあり、忙しい限りである。刀工として今が花なのかも知れない。

スラグ処理

半年間で出た鍛冶場やたたら製鉄時のスラグ、2トンを産業廃棄物処理場へ運ぶ。よくもこれだけ出るものである。
午後は受験生の火造りと明日スペイン人の希望で、古式折り返し鍛錬の見学の用意をするが、秋山君の鍛錬を2日程見るが、上手になったと思う。

鋼を鍛える温度によって斬味迄違う、鉄が生きている事が判るには、やはり十年は必要である。連日目が痛む。

休日2日目

朝早くより外壁を塗る。春より気になっていたが、やっと塗る時間が出来、一人でブロック長さ10m4段の高さにモルタル仕上げをした画面に白と黒のペンキで刃文の互の目のたれを塗る。おそらくこの様な刀の刃文をあしらった外壁はないだろう。

昼に仕上げゆっくりと眺めるが、良く出来たと思う。ついでに門扉も塗り、やっと心にかけていた事をはたす。家の周囲にはたたら製鉄時のスラグを敷き、上に砂鉄をまいた。これで我慢する。

午後には二尺四寸の刀に土置き、見えにくい目でなんとか焼入れをする。低血糖が起きて刃文の確認はせずに帰宅。来週弟子の休日に研いで見る事とするが、先日の研上がりの刀と同じ地金なので心配はなく。刃文の調子だけである。

銘切

中心のやすり仕上げ後太刀の銘切。3ヶ月ぶりの銘切である。裏表合計25文字を見えにくい目でゆっくりと切る。
左右の目の明るさが違い、又ぼやけてるので非常に苦労したが。1時間程でなんとか手術前より良く切れた。

しかし目が痛むので帰宅し休むが痛みは消えず。

かぜ

弟子のほとんどが風邪気味で仕事を休んだので、秋山君と石原君が仕事。石原君も一日で素延べ、火造りを終わる。受験生も目に見えて技術が上達する。
弟子の事を考えて2日間の連休とする。その間に赤さか鍛錬所で中心仕立て、銘切りをしようと思っている。

初冬の雨

今日は太刀の中心のやすり仕上げと銘切りの予定であったが、雨が降り出し暗いので中止にして帰宅。雨だれの音を聞きながら床に着く。昨日の慰霊祭を終えて大きな今年も私的行事は全て終わる。

伝習所にも大きな見学会等を終えたので精神的にも落ち着く。9月の白内障の手術後も予定も多く、又受験生の指導にも時間が多くさかれた。

精神、肉体も相当疲れたが夜には回復。初冬の雨も良いものである。明日からまた刀造りに頑張れそうである。

糖尿病

朝から刀の鍛錬を済まし内科へ。白内障の手術前から血糖値が200そこ々から毎月上昇して、今月は471と非常に高く、入院の必要も考えねばならなくなって来た。

食事を控え、3ヶ月で6kgも体重を落とし、散歩も30分から1時間歩くが一向に良くならず。糖尿の薬も3倍になる。あと2日頑張れば今年の行事も終わる。あとは体をいたわりつつ仕事をしようと思う。

せんかけ

側で宗近君がたたら製鉄をしているので鍛冶場は暖く、反り付けをしていた刀のせんかけを行う。平田君にせんかけの練習をと思っていたが、先回に続き、視力の落ちて来た左目と手術後今だ痛む右目で昼休みなしで午後2時迄かけて、せんかけを済ましたが、非常に疲れる。

棟区、刃区を平田君がやすりで仕上げる。宗近君も10kgの玉鋼を造る。その後赤坂鍛錬所へ。

成長

最近迄見学予定が多く、やっと本来の刀造りにかかる。午前中は太刀の中心仕立て、午後は用事が出来て長船鍛錬所へ、受験生は休みなしで練習に励んでいる。

大高君の火造りの進歩には以前から気付いていたが、毎日々一人で火造りをしていたが、その成果が現れて来た。今迄で一番上手な火造りである。努力と工夫を彼なりに考えたのだろう。人間的にも成長して来た。来年の5月末の刀工試験迄半年になる。頑張って合格して欲しい。

 | HOME |  »

FC2Ad

プロフィール

上田

Author:上田
FC2ブログへようこそ!

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

訪問者