刀鍛冶の日々

年度末も砂鉄集め

昨日の残りの砂鉄が気になり、早朝より100kgの砂鉄を集めて長船鍛錬所へ運ぶ。受験予定者達は休む事なく連日脇差の焼入れ、姿直しの練習をしている。
長船刀剣博物館に展示してあった刀を引き取りに行くと研師より電話が有り無傷との事、一安心である。

片山氏に下地研ぎが終われば彫を御願いする旨を伝えて帰宅。2日間で700kを走行して砂鉄を集めたので疲れるが、砂鉄の種類が増えた事に神経が高ぶり、夜半でも直ぐに鍛錬をしたくなる。今夜の雨音は軽快である。
スポンサーサイト

砂鉄入手

3月は多忙で月1回の参拝が今日になる。県境のトンネルを抜けると、積雪下り坂で凍結。50m程スピンしてやっと止まる。早朝出発の時鍛冶場で道中の無事故を祈って400kmの参拝に出た事が良かったと感謝。

帰宅途中の一服で足元の砂を二寸程かき分けると、磁鉄鉱系砂鉄が多量に出る。ジープのタイヤがへこむ程に集まる。この砂鉄で一年間のブレンド用砂鉄が確保された良き一日であった。

63才誕生日

脇差造りも終わったが、平身造りも面白いと思い、63歳の記念にもう一口朝から脇差の鍛錬に入る。

弟子の使う炭も底をつくが、脇差を造る炭は赤坂鍛錬所に在庫が有るので、弟子は休みとして今週は鍛えて週末に大平身の脇差の火造りを弟子に見せたいと思って居る。

62年間無事故で過せた事を亡き両親に感謝し、身軽になったこれから増々良い刀を造りたいと思って居る。

研場修理

雨漏りのする研場の屋根にブルーシートをかける。古いブルーシートの上の水たまりには、今朝の寒さで薄氷が張っている。テレビでは県北地方は大雪、それでも桜は咲く。

研場の天上にはベニヤ板を打ち付けたので、当分は使えそうである。この研場を造って14年4ヶ月使った古いストーブも今日処分、鍛錬所も30年使ったこの間、弟子も家族も捨てた。残ったのは新しい弟子と新しいたたら製鉄による地金、そして離婚寸前に残った妻。長かった30年を振り返りながら昨日の脇差の姿直しを夕方迄する。明日明るい所で小さい調整をして脇差も終わり、次の作刀に移る。

焼入れ

午前中に土置き、彫物をするので下半分は低い刃紋にして、上半分は刃紋を高くする。水温28℃に設定、外は雨で暗く、焼入れには最適である。
今年に入って最初の焼入れ、前回の脇差は鍛肌にこだわりすぎて、ふくれが出て失敗、今回は3種類の砂鉄を同等に混合したので鍛肌は見えないが、無傷。土置き通りの刃紋である。

しかし、よく見ると置土が薄かったのが、鋼が敏感だったのか、彫物をする所に飛焼が入っている様である。そこにヤスリをかけると良くかかる。飛焼ではないのか、土落ちもなかったし、もう少し研いで見る事として研場を開けると雨漏りが酷く、とても研げない。

14年前一人手造りの研場、所詮は素人大工、最近は雨漏りも多い、明日は屋根ブルーシートをかけて直す事として、帰宅途中3軒の薬局で刃紋をくわしく見るのに、硝酸を探すが、どこも置いていない。疲れたので食事をして休む。それにしても最近はよく疲れる。あと2日すると63才になるのだから、当たり前かも知れない。

不調

昨日は昼前にせんがけをすまし、後は区を決めれば午後から土置きをして焼入れと思っていたが、胃腸の調子が悪いのに宅配の冷たい牛乳を喰んで不調となり、午後より床に付く。

昨夜は鍛冶仕事の夢や、たたら製鉄の夢を見て眠れず、頭痛、胃腸の調子も悪く、今朝より雨音を聞きながら床の中、多忙だった疲れが出たのであろう。庭に造った愛犬の墓も雨にぬれている。人間機械ではないので、多少休むのもよいだろう。


「一人寝の 庭に造れる 愛犬の 墓をぬらすや 春雨寒し」

「眠れぬ夜 雨音聞きて その昔 父母と過ごした 故郷思う」

三連休をふり返りて

32日間の鍛冶仕事で228俵もの炭を消費して。炭在庫12俵となる。あと3週間は炭が入荷しないので土、日曜日以外は炭が入荷する迄受験生以外は休日として、その間赤坂鍛錬所で脇差造の予定、昨日の包丁試作を研いで見るが地金刃紋の出来は室町時代の作である。少なくとも伝習所一年ないし二年間分の鋼の見通しが出来た。新しい分野も開けて来た。

ブログで書いている最中に広島県の御客さんが来訪して、連休最後包丁を御買い上げ頂き、忙しかった三連休も終わる。

地金試作

2日前の砂鉄吹きの玉鋼を、朝からベルトハンマーで薄くたたき切断して谷口君が降し金にする。
昨日鍛えたものは炭素量が少なかったので梃子鉄にして、良く吸炭した降し金を平田君が鍛え、菊池、谷口君が包丁に火造る。

夕方脇差の焼入れに合わして土置き、焼入れ。良い刃紋が入ったが地金や匂口の状態がわからないので明日研いで出来を見る事として、夜はたたら製鉄の成功と新しい地金が出来たので祝杯を上げる。
少なくとも一年間は鋼に困らなく仕事が出来る。鍛冶屋にとって炭と鉄が命である。

疲れた一日

夕刻より雨続く。アルバイトに出掛けた弟子も10時になるので終わるが、カサを持って行っただろうか。昼間の疲れで鍛冶場でうたた寝、昨日のたたら吹きで造った鋼を弟子が切断して鍛え、公開鍛錬にする。

御客さん2組が記念に向槌を打ち、奥さんがカメラに収める。折り返し鍛錬の温度が低く、ふくれが多数出る。
午前中も弟子が鍛えたが、交代して1時間30分程鍛え直すが、弟子の失敗を直すのはむずかしい、受験生2名を含めて、10人がそれぞれに仕事を進めるが、今月末には炭がつきる。心配はその事ばかり、一ヶ月で200俵を使い、最高記録を出す。

砂鉄試作大成功

手持ちの砂鉄が200kg程になり、受験生の玉鋼が不足するので数トンを購入する事となり、朝6時前からたたら製鉄を始める。この砂鉄は全国で最もチタン含有量が高く25%を占め、磁石に付かないフェマタイトが40%を占める非常に難しい砂鉄である。

融点はチタンが約140℃も高く、還元もむつかしく、昨夜は砂鉄吹きの方法を考えた。結果は砂鉄マグネタイト24kg、フェマタイト24kg、計48kgで玉鋼は13kgを得る。
この還元方法は当分非公開として近日中に試作にかかりたいものである。

kl.jpg


NHKのラジオ放送で「音の風景」が四月に放送予定であったが、今日より少なくても28日迄放送されている。備前長船だけで私の名前は出て居ないが、一回五分間であるが、向槌を使い「トン、テン、カン々」と打ち、最後は焼入れの「ジューン」と言う音で終わっている。時間のある方は聞いて下さい。


~音の風景「備前長船 名刀の里」放送日(全国)~

3月19日<FM>       10:55
3月20日<ラジオ第二>  14:25
3月21日<FM>       11:50
3月21日<ラジオ第一>  22:55
3月22日<ラジオ第二>  23:50
3月23日<FM>       15:55
3月27日<FM>       22:50
3月28日<ラジオ第二>  12:55

 | HOME |  »

FC2Ad

プロフィール

上田

Author:上田
FC2ブログへようこそ!

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

訪問者