刀鍛冶の日々

多忙な一ヶ月

正月2日よりたたら製鉄を始め、弟子の受験目指し脇差造りの一ヶ月、今日も4人が土置き、夕方には3度目の焼入れをして一ヶ月を終わる。

たたら製鉄も合計6回の操業。砂鉄250kgを使用、炭も一ヶ月に200俵使用とハイペースである。
刀工受験迄あと4ヶ月、弟子も一ヶ月に脇差一振りを仕上げる予定であったが、少し予定より遅れ気味、来月は脇差の焼入れ練習も二回にしてみようと思って居る。忙しいと一ヶ月の過ぎる事の早いこと。
スポンサーサイト

弟子の姿直しとたたら

昨日弟子が脇差の焼入れ二回目を済まし、刃文もよかったので朝から姿直し終了後もう一度焼を戻して、焼入れ前の姿にしたので、明日は土置きが出来るようにして、来週は最後の3回目の焼入れをして、荒研ぎ中心仕立てをする予定。

毎週土曜日はたたら製鉄の見学会を兼ねて、砂鉄吹きをして鋼を造っているが、前回、前々回と思った程歩留まりが良くなかったので、今日はノロ出し口の土を変えて操業。

5分毎の砂鉄投入、20分毎のノロ抜きとして休む間もなかったが、その途中に弟子の姿直し、鍛錬の指導と疲れはてるが、夕方見学者多数の前で炉の解体をすると、いつもより大きな鋼が取れ、始めての見学者の方々にも喜んで頂けた。事がうれしかった。

親方の悩み

私の元からこの30年間で7人が刀工試験に合格したが、誰一人刀鍛冶として生活が出来ない、その理由は注文が無い事と刀が造れない事にある。私から見れば全員が何もかも捨てきれず安定した生活を求めてアルバイトに精を出したり、日曜鍛冶であったりで刀に命をかけていない。

元々刀を必要としない時代であるから、刀で生活が成り立つ訳がない。それでも日本の永い文化、伝統の上に受け継がれた日本刀に一回限りの人生をかける事が出来るか否かである。

今春に刀工試験を受ける5人の中で少なくとも2名は日本刀に人生をかけた22才の青年である。どうしても合格させたいが、私一人で面倒を見るのは時間的に無理な面もあり、昨年刀工試験に合格した秋山君と二人で指導に当たるが、個人差が大きく全員合格とはならないであろう。

以前に合格した刀工資格を持っている者が一人前であれば、受験者の指導に当てる事が出来るのだが。
5名の弟子全員に平等に時間を割り当てるのは無理になって来た事が大きな悩みとなって来た。私も必死で教えているので弟子も必死であって欲しい。弟子がいる限り悩みは続く。

たたら吹き

前々回の砂鉄配合の鋼の試作包丁の出来が非常に良く、刀の地金にする事にして、今日の砂鉄吹きも壁土を以前に使用した土を使い、歩留まり期待したが、砂鉄40kgを吹いて鋼は6kgと思ったより少なかったが、鋼の出来が良かったので、この砂鉄も私の刀造りの一部分にする事にした。

夕方鉄工所より電話が有り、金床の修理が出来たとの事、早速赤坂鍛錬所へ運ぶ。
来週は注文の脇差の皮鉄、心鉄を合わせる造り込みをして、素延迄の予定が立つ。今日は非常に疲れた。

研究発表の原稿も出来、あとはまとめるだけとなったので、早く休む事とする。
弟子の焼入れの脇差も上手な刃文になって居るので一安心した。

弟子焼入れ

明日のたたら製鉄の準備をしている横で弟子が脇差に土を置き、夕方には窓をベニヤ板でふさぎうす暗くして、平田、鳴海、大高君と順次焼入れをする。

今迄鉄板で脇差の火造り、焼入れの練習をしていたが、いよ々5月の脇差を鍛えて焼入れ、姿直し、仕上げ迄の全工程を試験と同じ時間で実地する。それにともなって玉鋼が多量に使われるので、たたら製鉄が忙しい。

未だ金床治らず

今日で一週間になるが、鉄工所に修理に出した金床が治らず、鍛錬が出来ず困った。

さりとて遊ぶ事もならず昨日に焼入れした鋼の試作小包丁3本と柳刃1本、計4本を研ぎ上げる。この包丁を販売すれば炭代の足しになるだろう。

地金試作

先週金床の修理を鉄工所へ出したが、まだ治っていないので、前回に吹いた鋼の試作で小包丁を鍛えたものを火造り、焼入れをすます。キズも全くなく焼入れ感度も良く刃文もよく出来ている。

午後は長船鍛錬所へ出向き、弟子の仕事を見る。菊池君と谷口君が包丁の地金を鍛えている。包丁の鍛錬が脇差の鍛錬へとつながるので大事な工程である。大高君も脇差のセン・ヤスリ仕上げに苦労をしている。

昨日入荷した炭の山を見ながら、この炭でなんとか一ヶ月を切り抜ける事が出来るだろうかと思う。受験生を5名持つと炭の山が毎日くずれて行く。

谷口

今日は、たたら製鉄の仕事を全てさせていただきました。いつもは、炭入れや羽口の確認などのサポートだけでしたので全部を任されたのは初めてでしたが、兄弟子たちがやっていたのをずっと見ていたので、それなりには出来たと思いました。

しかし親方曰く、ノロ出しの仕方が悪く、出口付近で塊が出来てしまい、ノロの出が少し悪かったのと、砂鉄の入れ方が悪かったと言われ、次の時には同じ失敗をしないように頑張りたいです。

鍛錬

午前中山本君が刀の鍛錬、午後は石原君が脇差の鍛錬、大高君は脇差の火造り、他は向槌に廻る。

夕方にはたたら炉を塗り、明日の用意をする。昨夜は3時間余りたたら製鉄の文献を読み、それを実証する砂鉄配分にする。毎夜々2~3時間資料造りに追われる。弟子の受験もあり毎月忙しい。

秋山君姿直し

昨年の5月の刀工試験以来半年かけて、やっと刀一振りが仕上がる。今春には刀工受験者が5名居るので、受験者中心の仕事で、秋山君が刀を造る時間が少なく、全んどを弟子の技術指導に追われ、その合間に造った刀である。松永さんの刀と秋山君の刀を同時に焼入れをしたので勉強になったと思う。

今日は朝から焼入れをした刀の曲がりや反り直しを何度も々もやり直さす。
第一に刀の姿がわかっていない事である。いずれ刀の鑑定会に行って刀の勉強をしなければならないだろう。他の弟子も火造りが忙し、高価な玉鋼を失敗しないで欲しい。

 | HOME |  »

FC2Ad

プロフィール

上田

Author:上田
FC2ブログへようこそ!

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

訪問者