刀鍛冶の日々

大晦日

本年最後の日ではあるが、予定通り刀の製作も終わり、気楽な一日となったので、平田君に包丁四本の素延べを見せ午後は包丁の火造りせんかけ、土置きをして焼入れる。

まだ時間があるので姿直しをして、四時半本年最後の仕事を終える。来年五月の刀工試験迄の砂鉄、炭の使用量、鋼の量も予定が立ち、平田君と二人で大晦日を迎える。

今日から元旦にかけて、10年来の大雪で高速道も通行止めとなり、元旦の金屋子神社初詣でも心配になる。一年の年始めやはり参拝で刀造りを始めたいものである。

今年は仕事の事、家庭の事等それぞれに分岐点の年であった。努力、工夫をして来年に繋げたいと思って居る。
皆様もどうか良い新年を迎えられます事を祈って止みません。来年もよろしく御願いの程を。
スポンサーサイト

年末の仕事

昨日焼入れをした刀の細部に、反り直し中心の荒仕上げを平田君に見せ、研師宅に持参する。
その足で長船鍛錬所へ出掛け、正月2日からのたたら製鉄で使用する炭の確認、残った大高君、鳴海君に炭20俵を切って用意をしてくれていた。帰って風呂を沸かし夜遅く迄作刀の話をする。

焼入れ

赤坂鍛錬所に平田君が元旦参拝同行を兼ねて土置き、焼入れ見学に来る。焼入れも一回で成功姿直しもほぼ終わり、明日細かな曲がり等を直し、ヤスリ仕上げで中心を整形すれば、研師宅に持っていける。

初の外国行きの作品となる為に、焼入れには少し手間取るが、沸粒がきれいに揃って、自家製鋼でなければ出来ない作品である。

岡山県内砂鉄と京都産の砂鉄を混ぜて、たたら製鉄で造った地金である。日刀保の玉鋼のみで作刀している刀工には、絶対真似の出来ない作である。
夜にはテレビもラジオもない家で、平田君と同居が始まる。

焼入れ中止

朝7時前に雑木炭160俵入る。これでたたら製鉄が行える。正月2、3、4、5日は連続操業の予定、今日から外部的には休みにするが、一隊は九州へ、残った来年の刀工試験を受ける弟子はたたらの炭切り、火造りの練習をして正月に砂鉄を吹いて、受験時に使用する日刀保たたらと同じ位硬い玉鋼を造り。脇差を造って最後の追い込みになる。

刀鍛冶を目指しての第一歩刀工試験合格が来年の目標である。今日は赤坂鍛錬所で午前中は鍛冶場の掃除をして、午後はせんかけも終わり、土置きをして日暮れを待って米国行きの刀の焼入れを行う予定であったが、通夜の連絡ありてせんかけを済まし、焼入れは中止する。別れはいつも悲しいものである。

 みととせ
「三十年を 迎えし鍛冶場 掃き清め 思ひに浸る 長き道のり」

今日も忙し

鋼もなくなったので、たたら製鉄の時によけて置いた小粒の鋼を、谷口君が降し金をして6kg程の玉鋼を造ったので、来年の受験生2名に折り返し鍛錬をしてみせる。
片方で明日からの九州での神庭で奉納鍛錬の用意をする。夕方なんとか準備も終わる。忙しき一日であった。

忙しき年末

朝から包丁の火造り、刀の火造り、年末年始の買い物、外部との連絡等忙し。
夕方には包丁2本の焼入れ、土曜日の割には御客さんも多く忙し、炭もなくなり仕事も止まったが、28日には炭160俵が入る事となり一安心。

毎年々忙しくなる年末である。

試された一日

今日で3日間午前中のみ刀の下鍛えを弟子に見せる。降し金をして5kgの玉鋼を二個に別けて6回鍛え、炭60kgを使用。残った鋼は1.3kgとなる。この一ヶ月間で炭2トンを使い切り年末迄に、1トンの炭が入荷しなければ、たたら製鉄で鋼を造る事が出来ない。
今の状態では刀の4分の1の鍛をした事にならなく、残りは来年になりそうである。

時間と炭が少しあったので、先週弟子がTさんの岡山在住記念に3回鍛えた鋼に疑問があったので、沸かし直すとふくれだらけ、おまけに酸化鉄を多く混入させていたので、削ったり強く沸かしてもやしたりの連続で結局6回迄鍛え続けた。途中でもうだめかも知れないと思ったがTさんの持参した砂鉄で、どうしても造りたかったので、下着まで汗びっしょりになって鍛え続けた。弟子のいい加減な鍛えに腹も立つが、親方の技術を試されたと思えばそれはそれでいいのかと思う。

鍛錬

今日も午前中は刀の鍛錬をして弟子に見せる。親方と弟子の沸かしの違いが判ってくれただろうかと思う。
午後は火床の上に砂鉄を置いて乾かす。雑木の炭が着けばたたら製鉄が直ぐに出来るように炉を塗る。
少し早めに仕事を終えて新しい年を迎えるのに、自宅用に大きい神棚を求める。鍛冶場の神棚は後日求める事にして帰宅。昨夜は眠る事が出来なく頭痛がするので、早く寝る事とする。

小雨降る一日

12月1日より今日迄刀剣博物館に展示した脇差を刀に入れ替えする。
わずか三週間程であったが入場者の中には目の見える人もいたと思うが地金の違いが判ったであろうか。

一日小雨の降る中で国旗をながめながら折り返し鍛錬をして弟子全員に見せる。好きな刀を打ちながら日の丸を見て日本に生まれて本当によかったと思う一日である。

12月は祖母逝きて40年、父30年になる。あと二年で父の年になる。人生過ぎる事は早いものである。

せん、ヤスリかけ

火造りを終わり、内面応力を抜いた刀をもう一度ムラをとり、痛む手で刀身にせん、ヤスリを使って表面の黒皮と肉置きの修正をするが夕方迄に終わらず。
せんをかけながら今年一年にあった事をふり返る。毎年々ながら本当に忙しい一年であったが、それなりの成果もあった。

 | HOME |  »

FC2Ad

プロフィール

上田

Author:上田
FC2ブログへようこそ!

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

訪問者