刀鍛冶の日々

炭入る

200俵の炭を見ると安心感にひたる。御客さんに購入頂いた包丁の売り上げを少しずつ、残していた卸金を全部使い切ったが、これで弟子の練習用に2ヶ月程使える。

弟子が9人もいると炭代も不足するが、着実に弟子の腕は伸びて来ている。やはり見学だけでは無理で、失敗覚悟で練習させなければ5年間で刀を造る事は出来ない。
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雨降る日

朝から降し金、鍛錬、素伸べと公開鍛錬を進める。2日間良く包丁が売れて明日200俵の炭代の足しが出来る。今日は兵庫県より谷口君が入門する。五年間頑張って刀工となり、日本の文化伝統を守って欲しい。

彼が最後の弟子になると思う。日が暮れた今七時、一日雨降り止まず。

たたら製鉄と柳刃の焼入

早朝よりたたらに火を入れる、今日は9kgと少なかったが追加の降し金が出来た。
秋山君が4月から始まる脇差の火造り練習を兼ねて、九寸の柳刃の火造り練習をしたものに残業して焼入れをする。

明日から入門する兵庫県の谷口君が荷物を運び込む、包丁の販売も有り多忙であった。


「朝の陽は 真紅に染まり ほのぼのと 春の光に 心やすまる」

61才の誕生日

朝礼後弟子に仕事を任せて、菊池君と2人で山の炭焼小屋に松炭を引取りに2度通う。走行180km。

昼より弟子の鍛えた鋼を二回折り返し、素伸べ迄済まして見せる。炉の温度が上がったので、午前中に弟子が玉へしをしたケラを降し金にしてまとめる。
来週はこの鋼を使って又刀造りを始める予定、61年前今日山深き四国土佐の高知で産声を上げ、すでに還暦も過ぎた。今この長船の地で元気に刀鍛冶を続けられる事を今は失き両親に深く感謝する。


「生を受け 長船の地で 刀打つ 今失き父母に 見せてやりたし」

再チャレンジ

昨日より炭を切り、朝5時に火床に火を入れ10kgの鋼をとり、それを玉へしする。あと4kg程追加して明日も水へし、そして降し金の予定、刀はキズが出て失敗したが、精神力は今だ落ちていない。

たたらの間に包丁を焼入れして弟子に研がす。土・日曜日に御客さんに買って頂く包丁が出来る。


「苦労して 造りし太刀は あわれなり 切れて置かれる 金床の上」

刀火造り終わる

今日も一人のんびりと火造りをする。疲れたら休みながら、細かい所迄気を付けて仕事が出来る。
弟子の面倒も見なくてよいので楽である。やっと週の内半分の時間が自分の仕事に打ち込める。
それだけ弟子も仕事を覚え、親方がいなくても与えられた仕事をこなすことが出来る様になった事である。

残念な事に火造後、せんかけをしていてキズが一ヶ所出て切断、又来週からやり直しである。刀工はキズとの戦いである。

刀火造り

今朝は気持ちが良く目覚める。早速火造りに入る。

刀素伸べ完了

午前中に素伸べ、二尺三寸五分迄完了する。
午後は金屋子神社へ参拝、鳥取、島根県境は道端に30cm位残雪、林の中は寝雪となって多く残る。山の頂は真白、とても3月末とは思えなく寒い、参拝を済まし心新たに明日より火造りに入れる。走行8時間350kmを走る。

公開鍛錬

横座に秋山君が入る。大高、鳴海、平田、菊池君が向槌に廻る。
3年も経験を踏むと、さすが一人前の仕事をこなす。この技であれば刀工試験も見事一回でパスであろう。
来年は3人が受験の予定、あと一年6ヶ月みっちりと教えなければ、又その次の年も2名が受験と続く、弟子の面倒を見ながらの仕事、一年365日殆ど鍛冶場の灯は消えず。

日本の文化と伝統を守る事がいかに厳しいか、注文の確保と販売そして金策、刀を差して歩く事のない現代において、尚作刀を続けようとする若人の居る事が貴重な存在で有る。

折れず、曲がらず、よく斬れ、尚美しい美術工芸品を目指し、日本刀維新に進む。
備前長船日本刀伝習所を絶対になくしてはならない、と61才を迎えるに当り決意を新たにする。

弟子の地金

今朝は4時20分よりたたらを塗り、5時より砂鉄を投入、10kgの鋼が出来る。

昨日の弟子の鍛えた包丁に焼入れをして、研いで地金の鍛え肌を見る。2人が鍛えたので、やはり鍛える温度によって地金の肌が違っている。
同じ地金、同じ炭を使って鍛えても同じではない、今年は少し沸かしの温度と地金の鍛肌の研究に取り組んでみながら刀を造ってみようと思っている。

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