刀鍛冶の日々

松炭入荷

炭がなくて仕事が出来なかったが、やっと第一陣の800kgが入る。早朝五時三十分より鋼の選鋼をして、秋山君の刀製作の準備をして向槌六人が交代で、一日手打ちで鍛錬を進める。鍛冶屋は炭と鋼がなくては仕事にならぬ。積まれた炭を見て幸福感にひたる。
明日より二日間の弟子の休日には刀を安心して鍛えられる。

今だ炭不足

この一ヶ月間で炭2トンを使う。弟子が6〜8人連日、刀造りの練習をするので、炭焼さんが追いつかず、弟子が多く炭代がかさむので、なるべく安く品質の良い炭が欲しい。

今朝は寒いので残り少ない炭を使って、たたら製鉄時に出来た小粒の玉鋼を、降し金として再処理して、大きな玉鋼として弟子の練習用鋼とする。
部屋も暖かくなったので終わり炭を使わない仕事にする早く炭が欲しい。

掃除

弟子と3人で操山神社跡の掃除に出掛ける。一年ぶりであるが、あまり雑草も伸びず落ち葉の片付けですむ。
早いもので三島由紀夫の命39年祭を迎える大東塾14烈士に続き、影山正治塾長、三島由紀夫の命と戦後日本をうれいて自刃されたが、残された我等の祈りと行動が足りず。今だ真の日本は実現していない。与えられた使命分たんである日本精神を日本刀製作に現してゆかねば。

午後は赤坂鍛錬所にて皮鉄鍛錬を見せる。疲れ果てる。

皮鉄鍛錬

午前中は山城と備前の鋼で鍛える。弟子が苦労していたが何の事はない、ふくれも出なく良く沸く。
午後は東北の鋼を鍛えるがふくれが多し、夕方にはなんとかまとめるが疲れた。

刀剣登録日

月一回の登録日、津山市会場に出向く。独立30年にして自家製たたら製鉄でやっと満足出来る第一作の脇差が、理論と刀の出来が一致した作品に研ぎ上がる。

注文者に御渡しする前に、少しだけ御借りして12月1日より中旬位迄、備前長船刀剣博物館にて展示させて頂く予定である。御近くで私のブログを見て頂いている方は、是非御見学頂ければ幸いである。

作刀に関して現代刀工の方々には、それぞれに刀に対する姿勢は違うものであるが、それはそれで結構。自分の目指した刀と生き方に、どれだけ自分が納得出来たかの問題である。

この一、二年は砂鉄の種類を変えて包丁でテストピースを造って試作を繰り返し行い、年62才にしてやっと一定の方向が見える。

日本の民族運動の思想を元にしての刀工生活であったので、いらぬ誤解や非難もあったが、自分の目指した美術工芸品である刀も出来たので、今迄の全ての事が思い浮かぶ。そして少しでも多くの刀を残したい。

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